表現は常に両刃の剣。人を幸せにすると同時に誰かを傷つける
まずクリエイターたちが肝に銘じなければならないことは、表現は必ず両刃の剣であることです。
例えば、子供が産まれて幸せな家庭を描ければ、子供がが産まれず不妊に苦しむ家族が傷つくかもしれません。
凶悪犯罪者を銃で撃って倒す話をかけば、犯罪被害者はスッキリするかもしれませんが、その犯罪者の家族、当事者はどう思うでしょうか。
これは宿命です。避けては通れません。
ですから大抵は「この話はフィクションだから許してね」という暗黙の了解があるわけです。
今回の件は表現の自由と倫理が両立しないほど酷いのか
仮にしないとすれば、作中に登場する中国人の行いは本当(ノンフィクション)であると認めてしまうことになります。
作者の言動はたしかに問題がありますが、たかが一個人です。政治家ではありません。
世の中に対して影響を与えない一般人に向かって、寄ってたかって誹謗するのは見ていて異様さを禁じえません。
差別主義者は本を書いてはならないのか?
念の為お断りしておきますが、作者がそうであるとはいいません。ものの例えです。
言論で表現する自由は誰にでもあるはずです。
そして、その言論が認められなければ売れずに消えていくのが定めです。
差別主義者であろうと、博愛主義者であろうと、言論の自由はあるはずです。
封殺するのではなく、別の表現で真っ向から対立する作品を手がけるなどで良かった気もします。
(今回の件は、特定団体の圧力ではなく事務所の判断でキャストを辞退させたらしいですが。イデオロギーを役者稼業に持ち込むのはどうなのでしょうか。詳しい内情は知る由もありませんが)
なぜオーディション(オファー)を受けたのかも謎
作中でも結構作者のイデオロギーが現れているそうですが、だったらなぜオーディションを受けたのか?
作者がなにか言えば作品に何か影響でも出るんでしょうか?
私個人としては、行き過ぎていると思う
今回の件は行き過ぎです。
仮にアニメが順調に公開されたとして、つまらなければ売れずに消えるだけです。
そんなアニメ、今の御時世掃いて捨てるほどあります。
事務所は何に怯えたのか、何から役者を守ろうとしたのか……。おそらく明かされることはないでしょう。
今回の騒動が、他のラノベや文芸やアニメに影響が出ないことを願うばかりです