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続編タイトルだらけがどうして悪いのか?

「また続編ばかりが台頭してますね(ため息」
という言葉を耳にします。
新規参入の余地が無くなる、ゲーム業界が閉鎖的になるなど
たしかに弊害はありますが、
そのため息は別のところにもあるように思えます。


簡単にいえば、"リアレンジの弊害=劣化"です。
続編をつくると大抵、前作の良い所が無くなります。
原因は様々でしょうが、
ユーザーに取って、これが一番残念であり、あってほしくないことです。


本来なら、「なぜ夢中になってくれたのか」を研究して
その上でプランを立て直すのが正解なのでしょうが
あまりそこに時間を割く余裕が無いように思えます。


それでも、メリットのほうが大きいです。
前作で培ったノウハウをそのまま応用できる点です。
最近の海外ゲームは前作のエンジンを捨てて、新たなエンジンで
同様のテイストを生み出すところが多いです。
日本でこれをやっている企業はわずかです。


思いますに、「劣化」してしまう原因は
エンジンをそのまま使い続けてしまうことにあると思います。
その時はベストマッチだったのでしょうが
そのエンジンを隅々まで知り尽くした続編制作では、
必ずどこかで頭打ちが来ます
辻褄を合わせるために調整すると、結局エンジンを作り直す
(一新するのとは意味が違う)ことになります。


かと言って、同時進行でエンジンをアップデートさせる時間も資金もありません。
それが劣化に繋がってしまう。


海外では、エンジン専用のゲーム会社があったり
会社の中にエンジン専用チームを立ち上げているところもあります。
こういう環境さえ整えば、たとえ続編だろうと劣化することはまずありません。
あとはディレクション次第になります。


多分、「また続編か」と憂いているのは日本人だけのような気もします。
海外では既に「新規で立ち上がる続編」のフォーマットが出来上がっています。
逆に言えば、新規タイトルを作る力は日本メーカーのが上な気もします。
(相対的に続編作るのが下手なだけかもしれませんが)


私自身、日本の新規タイトルをよく触りますが、
なぜ売れないんだろうと思うタイトルだらけです。
海外の新規タイトルは「どこかで観たようなゲーム」であることが多いですが、
続編になると新規シリーズとして誇れるものに進化していきます。
その辺はユーザーとして面白いと感じる部分です。


これは妄想ですが
新規企画を日本メーカーが作り、
続編を海外メーカーに任せたら
凄いゲームが出来そうな気がします。
ワールドワイドに展開している大手メーカーは既に取り入れているのかもしれませんが。


日本メーカーの明日は暗いという想いはみんなが感じているところですが、
"ワールドワイド"という意味を日本人なりに解釈・利用すれば
まだまだ捨てたものじゃないのかなと想いました。