映画サバイバルファミリー 感想

評価として、私は最低点を付けます。

こんな映画を作るために自動車やら止めたのか……。

 

主人公足り得ない家族

物語の主軸である主人公キャラクターがいません。

ドキュメントっぽい色を狙ったのでしょうが、それでは展開がご都合過ぎます。

つまり、半端なんです。

また自分たちの力だけで生き延びていません。他力本願で主人公はありえません。

 

ヒゲが何故か伸びない男たち

明日をもしれない生活の中で、髭を剃る余裕なんてありません。

それに、漂流や遭難でヒゲが生える描写はサバイバルモノの王道です。

 

電池で動くものすら止まるほどの強力なEMPなら、生物だって生きていない

自家発電すら不可能なほどの強力な磁場が地球規模に起こったのなら、

地上の生物も死んでいるはずです。人間の身体は微量の電気を発電して活動しています。脳神経・心臓……。

 

太陽活動が原因なら、地球の裏側の人間は何をやっていた?

日本の裏側はアメリカとか南アメリカとかです。

そんな国々が異常に気づかないわけがありません。

 

田舎を馬鹿にする描写

キャベツは、外側の虫に喰われた部分は捨てます。田舎だからって捨てないわけがないです。

それらは畑の肥やしになります。

 

生き残ったものが少なくなったから主人公たちだけになったなら……

最後、どうして人口がもとに戻っているんでしょうね。

 

「ディテールに神が宿る」という鉄則を打ち破った結果が駄作になった

このようにリアリティの欠片もありません。

主人公家族がマヌケだったなら、それはそれでリアリティで周りを固めるべきです。

生物だけが都合よく活動しているというトンデモ設定にしたなら、それらに対応する環境の変化や人間模様をしっかり作り上げるべきです。

全部ご都合の妄想だけで書かれたような話に、終始退屈しました。早く忘れたい。

 

私が脚本をもしも任されていたなら……

主人公家族を最後は野垂れ死ぬように描き、観客が納得するような転落人生を書いてホラー仕立てにしたと思います。

それが駄目ならこんなネタを考えた監督やプロデューサーとケンカ別れでしょうね。

 

 

評価の賛否は別れているようです。

感想は人それぞれですが、こんなものを見るくらいなら、名作小説の「十五少年漂流記」でも読んだほうがマシではないでしょうか

幻庵を読み終えて ~本書をもっと楽しむガイド~

幻庵 上

幻庵 上

 
 
幻庵という人物が囲碁に賭けた人生。
彼を取り巻く時代と碁打ちたちの群像劇。
 
先に言っておきますが、これは傑作です。
楽しむための案内のようなものを書いていこうと思います。
 
まず私の棋力から。
二十級あるかないか(入門レベル)です。
低レベルの詰碁も読みきれません。
(アプリで配信されている詰碁を毎朝解いてますが、
全然先の展開が読めず落胆してます)
むろん、
私には「ツケたら、ここはハネ。じゃ、次は……」なんて会話で棋譜が浮かぶほどの棋力も全くありません。
ですが、私は囲碁の観戦が趣味であります。
 
無理に囲碁を覚えなくても良い
本書を手に取った人は、ほとんどが百田尚樹のファンだと思います。
囲碁のファンよりも百田ファンの方が遥かに多いでしょう。
そんな皆さんにお勧めするのは、
いきなり碁を理解しようとしないことです。
囲碁は理解するのが非常に難しく、コンピューターすら長年人間に勝てなかったくらいです。
(そもそも、出て来る登場人物は全員が現在のプロ棋士タイトル候補だらけです。
マチュア棋士すら理解は難しいと思います)
一朝一夕で分かろうとするのが無理な話です。
ではどうすればいいか。
 
厳しい手・緩い手・激しい手はイメージで
一手一手が激しく交錯するゲームは、現在ならたくさんあります。
格ゲーを始めとするアクションゲー・ボクシング・柔道・剣道……。
あなたの理解しやすいゲームに置き換えてください。
そして、ツギやらカケなどの囲碁用語はとりあえず置いといて、
文章に「厳しい手」と書いてあったなら
柔道なら「執拗な足払いで、対戦相手の痛めた足を狙ってる」
ボクシングなら「何度もボディ打ちしている」
格ゲーなら「壁に追い込まれて逃さない」
などなど。
会社なら「上司からサボリを見つかって説教から逃げられない」でもいいです。
わかりやすいことに置き換えると、読みやすくなります。
囲碁はイメージのゲームなのです。
 
イメージの押し付け合いが盤上で決着する妙技を観戦する
本書にも「囲碁の手は無限大」と書かれている通り、打ち手のイメージで戦うものです。
対戦ゲームでイメージ通りにならずに負けることは多々ありますが、
囲碁ほど未来予想図を押し付け合うゲームもありません。
幸い、著者は碁をイメージさせやすいように書いてくれています。
 
群像劇を見る
それでも囲碁がわけわからない。イメージすら沸かない。
ならば、名人をかけて戦う群像劇として読むのもありです。
囲碁は名人をかけて戦うための刀に過ぎません。
相手の心を叩き切ったものが勝つ、精神の刀です。
ですから、囲碁対局の部分は全部読み流してもいいと思います。
 
願わくば、囲碁を覚えてもらえると嬉しい
ルールは至極簡単。ですが、奥が深い。
深すぎるあまり「神が作ったゲーム」「囲碁の真理は宇宙の真理」など言われることもあります。
ルールは文章でも簡単に紹介できます
・十字に石を交互に置く
・相手の石を囲えば取れる(打つと相手の手を待たずに取れるような自殺手は禁止)
・陣地の多いほうが勝ち
・同じ形を繰り返す場合は、別の場所に一手打ってから。(未来永劫繰り返すことを防ぐ)
ルール説明終わり。
囲碁に興味を持たれた方は、簡単な詰碁からやりましょう。
無料アプリもあります。
私の場合は、グーグルプレイの「詰碁プロ」で毎朝変わる詰碁を解いてます。
 
 
蛇足ですが、
連続アニメ化してもらえないかなー。映画だと薄くなりすぎて、幻庵たちの気迫が伝わらない気がします。
アニメならイメージの押し付け合いも表現しやすいでしょうし。